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2019年06月05日

コラム/最適物流の化学⑲

最適物流の科学

 

弊社社長の菅が、2017年12月に『最適物流の科学―舞台は36106万平方km

海を駆け巡る「眠らない仕事」』という書籍を出版しました。

 

そこで、本ブログでも、その書籍から抜粋した内容を

毎週1話ずつ、ご紹介していきたいと思います。

 

第十九回となる今回は、「フォワーダーと船会社はパートナー」というテーマでお話しいたします。

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「フォワーダーと船会社はパートナー」

 

フォワーダーは船を所有していません。対して、船会社は船を持っています。当然ながら、フォワーダーが貨物の輸送を請け負った場合、船会社に輸送を委託します。見方によっては、フォワーダーは船会社にお願いをして、スペースを分けてもらっていると思われる方もいるでしょう。企業の規模から考えても、船会社に比べてフォワーダーが小規模なのは事実です。しかし、これが船会社とフォワーダーの間に明確な上下関係があることを意味するわけではありません。

 

日本にまだ外航海運を担う商船が少なかった時代、荷主にとって船のスペース確保は悩みの種でした。荷主は貨物を海運輸送するため、限られた中からスペースを確保しようと、船会社に対して営業活動を行なっていました。船会社の立場がもっと強かった時代です。

 

しかし時代が進むにつれて商船の数が増え、かつ船体も大型化していき、その結果、貨物を積むスペースにも余裕が出てきました。輸送力が過剰になると荷主と船会社の立場は逆転します。今度は、船会社側にスペースを埋めるための営業活動が必要になってきます。

 

ビジネス上、船のスペースは在庫にすることができません。貨物が少なくガラガラの状態で出航すれば、それはそのまま損失となります。運賃を安くしてでもスペースを埋めようという力が働き、これが続くと船会社の経営が圧迫されていきます。

 

一方、船というハードを持たないフォワーダーは、船を所有するが故のリスクはありません。荷主からの依頼がなければ売上は減りますが、それがそのまま損失にはならないのです。もちろん、リスクはなくても、会社の売上を伸ばすにはハードに代わる卓越したソフトを持つ必要があります。それがなければ荷主に利用してもらえないのです。まず、フォワーダーは複数の船会社と関係を構築し、確保できるスペースをなるべく多く用意する必要があります。船がない代わりに、船会社との幅広いネットワークは欠かせません。これが荷主に多様なルートを提供できる強みとなります。自社船のスペースの範囲でのみ営業する船会社との大きな違いがここにあります。

 

他にも、安い価格を提示できる点も重要です。無闇に安くすれば当然利益を失いますが、多くの荷主が安い価格を望んでいることは事実です。スピード感も必要です。荷主の要望にいかに素早く対応するか、そうした機動力も求められます。早く正確な情報を入手し、的確に対応することも重要です。

これら以外にもポイントは多々ありますが、そうしたソフトをいかに高めていけるかはフォワーダーが生き残る上で必要不可欠な条件となるのです。

 

船会社にとってフォワーダーは、空いたスペースを埋める上で重要な役割を果たすパートナーとなります。フォワーダーは、各船会社との関係のみならず、荷主との関係においても船会社以上に広大なネットワークを構築しています。船会社が単独で直接荷主に営業をかけても限界がありますが、フォワーダーを使えばスペースが埋まる可能性が高まります。いわば営業のアウトソーシングです。

 

ハードに強みを持つ船会社とソフトに強みを持つフォワーダーがうまく協業することが、今後の海運業界の行末を占うカギとなってくるでしょう。これについては最終章にて詳しくご紹介させていただきます。

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つづく。

次回は、「海運の安全安心神話を検証する」というテーマでお話しいたします。

 

ご興味を持っていただけた方、続きを一気にご覧になられたい方は、ぜひアマゾンでお求めください♪

最適物流の科学――舞台は36106万平方km。海を駆け巡る「眠らない仕事」

https://www.amazon.co.jp/dp/4478084297/

 

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投稿者

ジャパントラスト株式会社 

 


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